繊維に関連する専門用語を分かりやすく解説しています。
高速紙管(こうそくしかん)
POY等高速紡糸工程で巻取りに使用される紙管で、おおよそ3,000~8,000m/minの紡糸速度に対応した紙管をさす。
グルーブ(ぐるーぶ)
紙管の片端に円周方向に加工された糸切替えもしくは糸止め用の溝(グルーブ)をさす。
主に、自動で糸を紙管から紙管へ移し替える際に使用される(手動でも使用される)。
⇒ オートドッフ、マニュアルドッフ参照
デシテックス(でしてっくす)
糸の太さの国際単位、1dTは、10,000mで1gの重量を持つ糸の太さ
デニール(でにーる)
1dは、9,000mで1gの重量を持つ糸の太さ。
フィラメント(ふぃらめんと)
連続した長さを持つ糸のことで、長繊維という。
マルチフィラメント糸(まるちふぃらめんといと)
数十本の単糸(単繊維)をより合わせて構成された糸。
モノフィラメント糸(ものふぃらめんといと)
単糸(単繊維)1本で構成された糸。
ステープル(すてーぷる)
わた状の短い繊維のことで、短繊維という。
POY(ぴーおーわい)
半延伸糸(Partially Oriented Yarn)、高速紡糸で、部分的に延伸された糸。
延伸(えんしん)
紡糸した後に、繊維を構成する分子の配列をそろえるために引き延ばすこと、延伸により適度な強さと伸度を持った繊維となる。
オートドッフ(おーとどっふ)
高速紡糸工程で、満巻になった紙管から糸を別の空紙管へ自動で移し替える動作をさす、ADもしくはA/Dと表記されることが多い。
(⇔ マニュアルドッフ)
⇒ グルーブ参照
マニュアルドッフ(まにゅあるどっふ)
高速紡糸工程で、満巻になった紙管から糸を別の空紙管へ手動で移し替える動作をさす、MDもしくはM/Dと表記されることが多い。
⇒ グルーブ参照
オートドッフ成功率(おーとどっふせいこうりつ)
糸取り率参照
マニュアルドッフ成功率(まにゅあるどっふせいこうりつ)
糸取り率参照
糸取り率(いととりりつ)
オートドッフ/マニュアルドッフ時の糸切替え成功率をさす、糸取り成功率、切替え成功率、AD成功率(AD率)、MD成功率(MD率)と表記される、失敗率を標記する場合もある。
糸切替えの成否は糸の生産効率に大きく影響を及ぼすため、高速紡糸工程における紙管の性能を示す指標としてもつかわれる。
糸切替え方式(機構)(いとかえほうしき(きこう))
紙管のグルーブ(溝)を使用する他に、キャッチリングや紙管間把持を使う方式がある。
キャッチリング(きゃっちりんぐ)
糸切替え方式のひとつで、大きなツメが付いた治具を紙管端部に取りつけ、このツメを糸切替えに使用する方式。主に、タイヤコード用などの太糸に使用される。
紙管間把持(しかんかんはじ)
糸切替え方式のひとつで、紙管と紙管の突き合わせ部分(端面と端面間)を糸切替えに使用する方式。